iPhoneがとんでもなく素晴らしかったので、その要因を考えてみた
iPhoneを購入してはや2日。
Androidよりずいぶんと使いやすくて大変気に入っている訳ですが、何でiPhoneがこんなにも素晴らしいのか、その原因を私なりに考えてみました。
その原因は下記の2つです。
・必要条件を満たした後、その他付加価値をつけた点。
・そして自由に付加価値をつける余地を残した点。
これは同時に日本の多くの企業が、なぜ衰退しているのかを考えるポイントにもなります。
まず
・必要条件を満たした後、その他付加価値をつけた点。
から見ていきます。
例えば市場が製品に求めているスペックが10だったとします。
この場合、日本の大企業は10のスペックを満たしたのち、さらにその上の数値を目指します。
■日本の企業
10を満たした→あれ、もうちょっと頑張ればもっといい性能のものつくれるんじゃね?→よし、20の性能を目指そう!→10で十分なところ、20ものスペックを持つ高性能な製品を市場に提供。
ところが、Appleの場合は10のスペックを満たしたら今度はそれを使って何ができるのか?を考えます。
■Apple
10を満たした→これにaを加えてみたらどうだ?もしくはb。5と5に分けたらどうなんだろう?→それまでにない新しい価値観を市場に生み出す。
となります。
さらにAppleは、市場に自社の製品について「考える余地」を残しました。
これが2つ目の
・そして自由に付加価値をつける余地を残した点。
になります。
このことにより、世界中の人がiPhoneについて考えるようになり、より良い使い方を考え、様々なアプリを市場に提供するようになりました。
これは、日本の企業には無かった発想です。
また、Appleは自社の運営するストアで販売されている有料アプリのアフィリエイトにもいち早く取り組み、良いアプリをいろんな人に紹介させる仕組みを作りました。
AndroidがAppleに出遅れたのは、OSとしての性能に劣っていたからではなく、開発者がアプリを開発したがる環境をきちんと整えられなかったことにあると、私は考えています(このことは、今回のブログの記事の趣旨とは異なるので、また別途ブログにしたためたいと思います)。
iPhoneやAppleが素晴らしい点は、多くの人がブログなどで述べている通り、その使いやすさやインターフェースの美しさにあるのですが、それよりも根本的な要因は、製品を生み出す際の、開発者の思考のプロセスの違いにあったのだと、私は考えるわけなのです。
執筆時間:20分 文字数:1,026文字
イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard business school press)
- 作者: Clayton M. Christensen
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (6件) を見る