あけてしまったパンドラの箱をどうやって活用するのか
この二人の対談は他の本でも読んだことはあるけれど、がっつり二人で話したものはこの本が初めて何じゃないかな?
第一章で、堀江さんの印象的な言葉ある。
パンドラの箱を開けた僕らは、何を解放してしまったのか。箱から出てきたものが何かはまだわかりませんが、それを追求することによって生活は向上し、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)は上がってきた。僕は、人間は幸せになってきている、ならないといけないと思うんです。
この章では、原発の問題などに触れており「原発事故が起こったから、原発は動かしちゃいけないよね」という主張に対するアンチテーゼが語られている。
仮に日本だけ原発の稼働を停めても、諸外国では普通に原発を使っているし、日本の大手電機メーカーにとって、海外での原発事業は大きな収入源だ。
そう考えると、日本だけ原発の稼働をやめても何の意味も無い。
本当に原発0を目指すなら、世界中の原発を停止させなきゃ意味は無い。
でも、そんなの不可能だし、今反原発を唱えている人もそこまで考えていないでしょ?
てか、日本が原発やめても、他の国の原発が全部吹っ飛んだら、それで人類は終わりだから。
大事なのは、あけてしまったパンドラの箱の中身から目をそらすことじゃなくって、その正体をきちんと見極め、役立つように上手に活用することだ。もうあけてしまったものを閉じて無かったことにするのは不可能なんだから、そいつをどうしたらいいのか?をリスクも含めて考えることが、何よりもたいせつなんじゃないかな?