思考錯誤

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【書評】外資系金融の終わり

 

外資系金融の終わり

外資系金融の終わり

 

日本を代表するメルマガ「恋愛工学」の著者が去年の春先に出した、外資系金融業界の内部事情を暴露したことで話題になった本。

 

ずっと読みたいと思っていたのですが、最近になってようやく読み始めることができました。

 

リーマンショックは何故起きたのか?誰が損をして、誰が得をしたのか?といったことが、分かりやすく丁寧に書いてあります。池上彰さんの本よりも、こっちの方が内容が詳しいし、本質をついていると思います。まあ、池上さんは社会部出身の記者だから、金融系は素人なんで仕方ないと言えば仕方ないのですが、、、

 

それにしてもショックなことがたくさん書いてあります。リーマンショックで一番得をしたのは、実はリーマンブラザーズの社員たちだったとか、目から鱗とはまさにこのこと。

 

そして、彼らが得をしたのも、特段彼らがしたたかで優秀だったからではなく、金融業界の不文律のおかげだったというからさらに驚きです。

 

著者も本書の中で繰り返し言っていますが、外資系企業が日本の企業に比べて優れているなんてことはまるでなく、単に社会通年上、企業の定義が違うだけで、その中で行われていることや、構造的な腐敗がはびこっているのは、どっちも同じなのだなあということも知ることができます。

 

大きくなりすぎた企業は、やっぱりどこかで矛盾をはらんでくるものなのですね。そしてそれは一企業の話ではなく、業界にも言えることで、超巨大になった金融業界の負債も、もはやどうしようもないところまで大きくなったのかもしれません。

 

まだ全部読んでないから、筆者がどういう結論に落ち着くのかは分かりませんが、これは読んでおいて損は無い、てかむしろ読んでおいた方がいい本だと強く思いました。

メルマガも購読しようと決めたよ。

 

外資系金融の終わり

外資系金融の終わり