社内ベンチャーはベンチャーなのか?
上記記事を読んで。
社内ベンチャーは面白い制度だと思うけど、やっぱり「社内」である以上、会社の一つの制度と考えるのが妥当かなあというのが僕の感想。結局他人のお金で相撲を取らせて貰っているわけだし。
もちろんベンチャー企業だって、自分たちで営業して出資先を募らなきゃいけないから、そう言う意味じゃあどんな事業も他人のお金を使わせてもらっていることに変わりはないかもしれないけど、そこはちょっと意味合いが違う。
普通に自分たちで起業して市場からお金を集める場合、どこがお金を出してくれるかは、全く分からないのが当たり前。むしろどこもお金を出してくれないなんてことも十分あり得る。
一方社内ベンチャーは自分の所属している会社から出資してもらうことが前提だし、そもそも使うリソースも会社の資産である。顧客データベースや、ネットインフラなんかも、会社が持っているものをどう活用するのか?を考えることがベースになる。だから社内の審査に通らないとそもそも事業を立ち上げることはできないし、事業を起こそうとする人も、「自社の強みを活かすには?」といったところからスタートしがちである。
本記事でも書いてある通り、
村田:本来起業家とは、誰が支援してくれるなど関係なく、やりたいことがある人がなるものだと思います。何かに夢中になり、気づいたら没頭して何かをやっていたというタイプの人が多い。
遠山:確かに何かをやりたい人の思いが本気なら、制度があろうなかろうが、扉をこじ開けながらでもやっていく。制度があるから、ベンチャーが生まれるというものではない。
なのである。
結局本当にやりたいことがある人は、自分で全部やっちゃうんだよね。社内ベンチャーの制度を使おうなんていうしたたかさとは無縁の所にいる人が多い。てか、そう言う人が自分の力で立ち上げたものこそが真のベンチャーなんじゃないかな?
もちろん、社内ベンチャーという制度自体は「あり」だと考える。
仕事はなんでもトライ&エラーだし、自分で事業を立ち上げたという経験は、本人にも絶対にプラスになる。もし上手くいけば会社にも利益をもたらすから、成功したら企業としても美味しいわけである。よくできた制度だ。
ただ勘違いしちゃいけないのは、企業が制度として採用するものであるからには、結局は企業のためのものなんだよね。自分にとってなんの利益も無いことを営利組織である企業は絶対おこなわない。