思考錯誤

これは、俺の人生の軌跡だ。

ブラックバイトなんてないから。若者たちよ、大いに羽ばたけ!

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上記のニュースを読んで。

 

個人的に、「ブラックバイト」というネーミングセンスはナンセンスだなと思う。

てか、バイトなんて、嫌になったら別にバックれたって良いわけだし、売上金を持ち逃げしたとかでもなければ、逮捕されることなんて無いし、大体のことは正社員がなんとかしてくれるよ。特に飲食系なんて、別にシフトに穴をあけても、責任ある立場の店長だかマネージャーだかが、必ず穴を埋めてくれるから。

 

まあ、かくいうぼくも某大手引っ越し屋さんのバイトがしんど過ぎて、2、3回出勤しただけで、4回目の出勤日は仮病で当日休み、5回目は出ずに電話で「辞めます」で終わらせたことがある。いやあ、だって無理だったんだもの。

 

社会人になった今だからこそいえるんだけど、バイトに任せる仕事なんて本当にたかが知れているし、ぶっちゃけ当日にバックれられたとしても、その穴を埋めるのは割と簡単だ。

 

「訴えるぞ!」なんて脅す人もいるかもしれないけど、正直たかだかその辺の学生バイトの不手際を法的に訴えることのメリットなんて、雇い主には何にも無い。時間とお金の無駄なだけ。んなことするくらいなら、その手間とお金を次のバイトを雇う為に使うよ。

 

バイトに任せる仕事なんて、頭を使わずに、誰にでもできるけど、手間がかかって社員にやらせるには明らかに効率が悪いけど、まあやっておいたら便利だよね、ってものがほとんど全てだから、そんなに真剣に考えることなんて何にも無い。

逆にバイトのメリットは、時間給の単純労働を通じて、就職説明会では決して明かされない、その業界で働く正社員たちのリアルを間近で観察できることにある。あと、別に自分にしかできない、やりがいのある超責任重大な仕事なんて、学生バイトの君のところには100%回ってこないから安心してくれ。そんなのは高給取りの正社員がやるから。

 

だから現実的にブラックバイトなんてものは存在せずに、明らかに労働環境が悪いバイトなんていうのは、学生間で噂になって、大体誰も募集しなくなります(まあ、もちろんそれでも実入りがいいって理由で募集する人はいるんでしょうけど、逆にそれでもやりたいという覚悟がある人しか募集しなくなります)。

 

とまあ、ここまでは社会人経験のある大人たちの意見なんだけど、でも、翻って学生だった頃の自分に思いを馳せてみると、やっぱりブラックバイトの問題は根深いよなーとも思うわけです。

 

大学生の多くは親元を離れて初めて一人暮らしをする人が多く(あくまで個人的な感覚だけど。実際に統計を取ってみるとそんなことはないのかもしれないけど)、しかも大学までいくような人は、高校時代にバイトをする人は少ない。そんな彼らが、親元を離れ、学校の先生や近所のおいちゃんおばちゃん以外で、初めて全くの赤の他人である大人と関わる場は、まあバイト先になりますよね。

 

まったく気心の知れない、だけどなんだか年上で偉そうで、やたら自分よりスゴそうな人たち。

 

そして彼らと自分との関係性も、今まで経験したことの無い「上司」と「部下」というものです。先生と生徒でもなく、親と子どもでもなく、近所のおいちゃん、おばちゃんと近所のガキンチョでもなく、もっとドライでシビアな関係性。

 

それは、今までそんな世界を経験したことの無い子どもたちにとって、ものすごく大きなインパクトを持つわけです。

 

むちゃくちゃ怖くて、何もかもが自分よりも上で(そんなことはないんだけどね。と今ならいえる。むしろ自分よりしっかりしてる学生さんが多くて恐縮っすわ)、全てにおいて正しいと思える大人たちのいうことを、正しいと考えるのはどうしようもないのかもしれません。そんな彼らに歯向かうなんて、ましてバックれるなんて、考えただけでも恐怖で身がすくんでしまう。。。。

 

きっとブラックバイト、といわれる職場の大人たちも、そんなことは百も承知で、だからこそ素直な学生たちに無理な要求をし続けるのかもしれません。一人暮らしを始めて、すぐに相談できる親と離ればなれになってしまったことも大きいですね。

 

実際僕も大学生になって、はじめてコンビニでバイトをしたんだけど、そのバイト先の上司(あの人もバイトだったのかな?)がめちゃくちゃ怖くて、ちょっとミスをするとあからさまに大きなため息をついて、ことあるごとに怒鳴りつけてきた。ぼくはそこで自信を失い、「ああ、おれってダメな人間なんだなー」と本気でへこんだ。そして、バイトにいくのが嫌で嫌でしょうがなくなり、体重が10キロ近く落ちた。

 

しかしまあ、そんなぼくでも今では普通に社会人として働いているし(契約社員の一般事務員だけど)、他の人に比べてそんなに能力が低いわけでもないと、実感もしている。

 

今思えば、たかだかコンビニバイトくらいでそんなにへこむことなんて無かったし、ムカッときたら口答えすれよかったのだ。それでも納得のいかないことをされたら、さっさと辞めれば良いのである。ぶっちゃけ学生にとってバイト先なんて選び放題なんだしね。そして、今のぼくなら絶対あいつよりも上手く店を回す自信もある。

 

まあ、だから学生諸君に強くいいたいことは、バイトなんて所詮バイトなんだから、マジむかつくわーと思ったらさっさと辞めればいいし、そんなにバイト先に責任感を持つ必要なんて1ミリもないよってことだ。ぼくなんて社会人になっても勤め先に所属意識だとか責任感なんてほとんど感じていない(いいのか?)。

 

いや、マジでバイトくんごときにバックれられたからって潰れるような組織は存在しないし、逆にバイトくんがいなくなったら経営が成り立たなくなるような組織は、遅かれ早かれ潰れちゃうのである(某大手居酒屋チェーンとか牛丼チェーンなんて、瀕死の重体だ)。

 

そうやって市場原理が働いて、人気のないバイト口はどんどん無くなるんだから、ブラックバイト反対!なんてバカなことにエネルギー使ってないで、そのエネルギーで、どんどん色んな職場に潜り込んで、このろくでもない社会を覗き込んでくれい!学生たちよ。バイトごときで、きみの人格や能力は否定されるべきじゃないし、否定してくる大人のいうことなんて無視しときゃ良いよ。彼らは若くて将来有望な君たちが羨ましくて悔しくて、一言いいたいだけだから。

 

てなわけで、ブラックバイトなんて存在しないから、若者たちよ、多いに好きなことをやって生きていこうではないか!ぼくも好きに生きていって、見本を示せるように頑張るよ。