思考錯誤

これは、俺の人生の軌跡だ。

【400字書評】サイモン・シン著 青木薫訳「暗号解読」はまじで現代人の教養だぞ

 

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

 

サイモン・シン青木薫先生のコンビ本は外れが無い、というのは読書好きの間では有名な話である(多分)。

 

暗号解読は、その中でも1、2を争うサイエンス・ノンフィクションだ。人間の歴史は、つまるところ暗号解読者と、暗号作製者との戦いの歴史と言える。

 

なぜなら国家に取って情報は何より重要なものであるからだ。敵国に知られてはまずい情報を、どうやって安全に仲間とやり取りするのか?という人たちと、その情報をどうやって手に入れようか?と考える人たちの頭脳戦は一進一退。どちらかが先んじれば、必ずもう一方がミラクルな打開策を打ち出す。

 

この本を読んで改めて実感したのは、技術の進歩は戦争と切っても切れない関係にあるんだなということ。とても悲しいことだけど、それは紛れも無い事実。教科書には決して載らない技術者達の手に汗握る戦いが、この本には詰まっている。フェルマーの最終定理と合わせて超おすすめです!

 

 

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

 

 

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)