【書評】投資家がお金よりも大切にしていること その1
とても良い本を読んだのでブログにしたためます。
日本では「お金」については、とかく悪いイメージが常に付きまとっている。
「お金を稼ぎたい」ということが、これほどまでに悪いイメージと結びつけられた国も珍しいそうだ。
本書は、そんな「お金」に対するイメージを払拭し、「お金」について考えることの大切さを教えてくれる本だ。
作者は早稲田大学を卒業後、ずっと金融畑を歩んできて、2003年に投資家として起業を果たした藤野英人さんだ。
本書の「はじめに」で藤野さんは述べている。
みなさん、お金を稼ぐ、お金を貯める、お金を増やす、ということに対しては、並々ならぬ興味があるようです。
しかし、稼いだり・貯めたり・増やしたりしたお金を「どう使うか」ということに関しては、あまり語られません。
以前にこのブログで紹介した「カイジ 命より大切なお金の話」でも語られていたことだけど、日本ではお金の稼ぎ方や貯め方を説いた本はたくさんある。だけど、貯めたお金をどう守るか、どう運用するのか、といったことについて触れられた本はほとんどない。
それは、戦後日本が形成してきた社会通念が、未だに人々の行動に影響を及ぼしているからに他ならない。
本書では、日本人が避けがちなお金の話が正面から語られている。本書を読むことで、お金の本質、そしてそこから見えてくる経済、仕事、会社、投資、世の中のあるべき姿を考えるきっかけを手に入れることができる。