思考錯誤

これは、俺の人生の軌跡だ。

裁量権の割り振り方、本当にそれでいいのでしょうか?

今日も「俺のイタリアン、俺のフレンチ」から。

・「飲食店にとって大切なのは、料理人に裁量権を与えることだ」

 ここをきちんと意識している飲食店は、実はあまり多くない。このご時世、利益を出す為には業務の効率化と徹底的なコスト削減が求められる。

それは飲食店でも例外ではありません。

その結果、飲食店では一番大切な「料理の味」がないがしろにされています。

何の為に人が外食するのか?

もちろん作るのが面倒だから、というのもあるだろうけど、やっぱり一番は「自分じゃ作れない美味しいものを食べたいから」です。

でも、そのサービスを提供する飲食店が考えていることは、とにかくコストを削減して、利益をだすことです。そのため、どれだけ原価率を下げて、如何に効率的なプロセスで料理を短時間で提供するのか、といったことに目が向いてしまいます。

原価率を下げる為にはより安い材料を仕入れる必要があります。品質は二の次です。

また、調理のプロセスを簡略化する為には、出来合いの冷凍食品を使用したり、作り置きの品を増やす必要があります。ここでも料理の品質は優先順位が低くなります。

さて、そんな飲食店で提供される品物の味は、想像するまでもありませんね。

でも、お金を払ってわざわざ外食をしにくるお客様が一番に求めているものは、本当にそこにあるのでしょうか。

そしてそのことを一番肌で感じているのが、他でもない、現場で働く料理人達なのです。そんな彼らのやるせない「不満」にきちんと耳を傾けたのが「俺のイタリアン、俺のフレンチ」でした。

現場で働く料理人の不満にきちんと声を向け、料理人にとって働きがいのある職場を提供したのです。

現場のことを一番良く知っているのは、やはり現場で働く人たちです。

その彼らの「こうだったら良いのに」という思いをかなえる為の仕組みを作ったことが、俺のイタリアン、俺のフレンチが成功した一因だったのではないでしょうか。

 

多分、今事業が上手くいっていない多くの会社は、裁量権の割り振り方が間違っているだけなのかもしれません。

自社の事業は、一体誰の為に行っているのか。そしてその事業のことを一番分かっているのはどの部門の人なのか、エラい人はもう一度よーく考えて見る必要があるんじゃないのかなあ。

 

俺のイタリアン、俺のフレンチ

俺のイタリアン、俺のフレンチ

 

 

執筆時間:15分(ネタ出し除く) 文字数:932文字