街コン体験記 その1.サクラの居ない少人数の街コンは、ちょっとヤバい
今年の夏前くらいだろうか?
僕はある街コンに参加した。
普通の街コンは、繁華街の飲食店数店を貸し切って、男女それぞれ数百人単位で行うのが一般的だ。
そういう規模感の街コンだと、確かに多くの女性と知り合いになれる。
LINEも少なくても5人とは交換できる。
でも、そのLINEはほとんど死に番になる。
なぜなら彼女たちは、多くの男性からLINEの交換を求められるため、その1つ1つが誰だったかなんて、いちいち覚えていないからだ。
まあ、LINEくらいないいか、という気楽なノリで交換され、帰りの電車の中で速攻ブロックされてお終いだ。
だから、大規模な街コンに参加した場合は、きちんと相手の印象に残ることが、何より重要な戦略になってくる。
具体的には、ディスりの技術や、NLPに基づくラポール形成、アルファ感を前面に押し出して、女には困っていない男アピール戦略などのことをさすのだが、その内容については、下記の小説を読むことをおススメする。
さて、そのとき僕が参加した街コンは、一般的な大人数が参加するモノとは違い、少人数制のものだった。
参加者は、男性が9名、女性が7名の計16名だっただろうか?男が2人多い。
まあ、大体の街コンは、男性側の参加者が多いものだ。つまり、定常的なセックス不足に悩んでいるのは、男性の方だということである。女性は、よっぽどファッションや化粧に関心が低くなければ、若いというだけで、セックス不足に陥ることは、ほとんどない。
それは、一部の自称モテ男たちに、たくさんの女性が不幸にされているということに他ならないのだが。そして、そんな不公平で、不幸せな恋愛市場に風穴を開ける為の試みが、恋愛工学なのである。
そして、ここがその街コンの面白いところなのだが(そして、ぼったくりポイントでもある)、特定のお店で飲み食いするのではなく、街中を皆で歩いて散歩するというスタイルであった。
単に皆で散歩するだけで、参加費は男性6,000円。女性は3,000円である。主催者のフォローは、後述するようにプロフィールシートのみ。書いてて腹が立ってきた。
当日は、駅に集合して、目的地まで、皆でおしゃべりしながら歩いていく。
純朴な僕は最初、とても良い試みだと思った。
なぜなら、見ず知らずの男女がテーブルを挟んで面と向き合って、会話を弾ませるのは、結構大変だからだ。でも、視線をそろえて歩きながらおしゃべりするんだったら、割と会話も弾むのではないか?
例えば天気がよければ「いい天気ですね」で会話をはじめられるし、会話のネタ探しもしやすいからだ。「あの花綺麗でしたね」「この辺はよく来るんですか?」「こういった人がたくさんいるところは、ちょっと苦手です」などなど。
しかも少人数だから、じっくりと特定の人と会話ができる。きちんとお互いのことを認識した上で、LINEの交換ができるのは、とても魅力的なことではないだろうか?
そしてイベント当日。
主催者の方から、参加者にプロフィールカードが配られる。
そこには、住んでいる場所や仕事、休日の過ごし方などを記入する欄があった。
なるほど、こうやって会話のきっかけを作って、それを元に話を膨らませろという心意気だな。その意気や良し!
しかし、問題は参加者にあった。
そう、、、、どう若く見積もっても、40代以上の女性しかいなかったのである。
いやね、べつに40代の女性に魅力が無いとは言わないよ。
美しい人は、年を重ねても美しい。
しかし、だ。
こちとら決して安くない参加料を払っているんですよ!
そして僕らは20代、30代の若人だ。
普通に考えてみたまえ。
そんな若人が、10歳以上年上の女性を、自分の恋人として認めたがるだろうか?
と、とはいえ、単に参加者の女性たちは、年齢よりも年上に見えるだけかもしれない。もしかしたら、同い年か、30代半ばくらいの人たちかもしれない。だったら全然あんちえいじゃー的にはOKよ?
と、ここで重要になるのがプロフィールカード。
なんと、年齢を記載する欄が設けられているではありませんか?!
さすがにウソは書かないだろうし、何となくここを会話のきっかけに、本当の年齢も聞き出せるかもしれない。
「えー?!30代ってホントっすか?ホントはもっと若いでしょー?ウソはダメだよ、白状しなよ!」的な?
そして、街コンというなの遠足合コンが開始された。
主催者曰く、全員が平等に会話できるように、5分ごとくらいに人を入れ替えるとのこと。
えっと、分かりやすく説明するのが面倒なんだけど、、、、。
まず8人ずつで2つのグループに分かれる。
男4人、女4人の班をAとする。
男5人、女3人の班をBとする。
A班は、男4人、女4人。
B班は、男5人、女3人だ。
前提として、女性側は、班を移動しない。
そして、A班は道路側に男性が一列に並ぶ。
その横に女性が一列に並ぶ。
B班も同様に並ぶ。
そうすると、下記のような列ができる。
女性は固定で、男性がそれぞれの班で、5分ごとにグルグル回される。
そうすると、隣にいる女性がどんどん代わり、それぞれの班の女性全員と話ができるのである。
そして、A班の男性が、A班全員の女性と話ができたら、B班の男性と入れ替えになって、今度はB班の女性と話ができるというシステムだ。
なるほど、確かにこれなら全員の女性と話ができる。
でも、こっちが求めているのは、全員の女性との話じゃなくって、特定の女性(自分好みの女性!)との長い会話なのである。5分しか話せないんじゃ、印象に残るかいな!まだこっちはディスりの技術すら習得してないのに!!
まあいいや。
そうやって、参加者全員の女性と話ができたのだが、やはり僕の勘は正しかった。
参加者のほとんどの女性が、40代以上であり、真剣に若者との出会いを求めてこのイベントに参加していたのである。
ええと。
あんまり正直なことを書くと、良くないかもしれないけど、、、女性諸君、あなたたちは、自分を売り込む市場を間違っていますよ!
街コンは、大体がネット経由で申し込むものだ。
そして、ネットに明るくて、街コンにバカ高い参加費を払える男性は、20〜30代だ。
そして、彼らはほとんどが非モテだ(含む俺)。
それ故に、変に女性に対するハードルが高い。素人or真性どうピー(自主規制)が多いのも、彼らの特徴だ(僕がそうだ)。
そんな彼らが、果たして自分よりも10歳以上も年上の女性を、果たして自身のパートナーとして選ぶだろうか?
答えは火を見るより明らかであろう。
そして、僕は同時に恐ろしくもなった。
サクラのいない街コン市場は、破綻している。
男性側と、女性側の求めるものが、見事に一致していないのである。
もちろん、すべての街コンイベントがそうであるとはかぎらない。
しかし、いわゆる少人数制の街コンは、すでにマッチング市場として成立しないのかもしれない。
少人数制のイベントに参加する人は、本当に真剣にパートナーを求めている人が多い。
なぜなら、じっくりと相手のことをみて、その上でその後連絡を取るかどうかを決めることができるからだ。
しかし、そんな風に真剣に出会いを考えている人は、もう既に街コンのターゲット層ではないのかもしれない(特に女性側)。
恐ろしいし、認めたくない事実だけど、僕はサクラのいない少人数制の街コンに参加して、そのことを目の当たりにしたのである。
次は、中規模街コンに参加して感じた無力感をレポートしよう。
全体の結論を述べると、街コンは、結局は大人数対大人数のものが一番だよねってこと。そして、街コンに参加する時間とお金があるなら、ファッションにお金をかけて、クラナンやストナンに繰り出した方がいいよねってことなんだけどね。
おしまい。