【書評】pha氏「持たない幸福論」を読んで
持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎単行本)
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/05/26
- メディア: Kindle版
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ネット界隈では割と有名なphaさんの本を久々に本屋で見つけたのでジャケ買い。
ごめんなさい、買ったのはKindleです。
世間一般で普通とされている価値観。例えば「良い大学を出て、良い会社に就職すべきだ」だとか「将来のことを考えて、きちんと貯金をしないといけない」だとか「結婚して、子どもをもって、初めて一人前」みたいなそういった価値観。
それらを全て完璧にこなして、ようやく「普通の人」として認識されるのが今の日本だ。
そして、それができない人、いわゆる人生のどこかの段階で「普通」から外れてしまった人は、人生の落伍者と見なされる。ちなみに僕は就職活動の時点で外れてしまったから、ここ10年くらいはずっと「落伍者」だ。
phaさんによると、この「普通」という状態が唯一絶対の正解とされている日本の風潮、そして、一度「普通」のレールから外れると二度と復帰できないセーフティネットの脆弱性が、多くの日本人が生きるのがつらいと感じる原因だそうだ。
何に価値を感じるかなんて人それぞれだし、それを尊重するのが正しいことなんだろうけど、なかなか社会一般で多くの人に「正解」とされることを変えるのは難しい。
インターネットの登場で、大分多様な生き方が認められるようにはなってきたけど、まだまだそういった世間一般の常識は変わっていない。
世間で「当たり前」「正解」とされることに違和感を感じている自分の方がおかしいんじゃないかと、僕らは思ってしまいがちだ。結果世の中は生きづらくなる。
でも、このphaさんの本を読むと、そんな常識にとらわれていた自分の心がふっと軽くなる。僕は少なくとも軽くなった。もっと自分の声に正直になって、自分が「楽しい」と思える生活を過ごそうと思った。
持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎単行本)
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/05/26
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